第三話

With the letter and the criminal



－手紙と犯人と－

第三話　コトバ

「およっ？　だれか中にいるー！」

里那の声に、沙代香は少し驚いたが、中にいるのは人間だという事が分かってほっと胸をなでおろす。


「っと、あれ。　また入ってきましたのね？
　今は自己紹介している途中でしたのよ。　御一緒いたしませんこと？
　ついでに、私は沢田　響子（さわだ　きょうこ）ともうしますの。
　以後、よろしくお願いいたしますわね。」


響子は、丁寧に挨拶をしたあと、後の人達にも挨拶するよう声をかけた。

「・・・・。こんにちは。　私は野国　亜矢（のぐに　あや）ともうします。」

それだけ言うと、亜矢はふい、と向こうを向いてしまった。

その態度に、架奈子がむっとするが、三咲がおさえる。

「こんちはぁっ！　私はねっ　ていうか、私達はね！
　音園学園の新聞部なんだよぉ！　今回は、ここの特集になったから　取材に来たってわけ☆　ついでに私が副部長の入瀬　桜乃（いりせ　さくの）ねっ！！」

響子は部長だから、とつけたしてから、もう一つのグループにも呼びかける。

「うーいっ　私は、Ｍ・Ｏ・Ｋの会長っ！
　真島　美貴（まじま　みき）だよ！　ついでに、Ｍ・Ｏ・Ｋは　＜真島・オカルト・研究会＞　ね！」

無垢な笑顔で話す少女は、自称「真島・オカルト・研究会」の会長らしい。

どうみても、会員は二人しかいないのだが。

「・・・ぅ。　わ、たしは　相川　翔子（あいかわ　しょうこ）、です。　オカルトオタクじゃないんですけど、オカルト大好きなんです。」

と、オタクを否定した翔子が、唯一の部員らしい。



「っと　みんな紹介終わったのかしらね？
　じゃ、私の話の続きを聞いてくださる？　恐露屋敷の伝説を、ね。」

響子は、伝説を話し始める。

その話に、全員が聞き入っている。

その伝説の内容は、この屋敷に泊まったものは殺されてしまう、という　よくある伝説だった。

「そう、つまりは。
　この恐露屋敷は！　人の血がこびりついたのろわれた屋敷だってこと！
　分かっていただけたかしら？
　今も、一人、誰か殺人者が潜んでいるかもね・・・。　ふふふっ」

よくある伝説だったため、怖がるものはいなかったが　響子の最後の一言




－今も、一人、誰か殺人者が潜んでいるかもね－　




この言葉を忘れる人は、誰も　いなかった。

ここで登場人物ひとまとめ☆

―桜ヶ丘中学校演劇部―

・須ノ原　三咲（すのはら　みさき）
演劇部の部長で、恐露屋敷へ行こうと言った張本人。
気が強く、思った事をハッキリという性格。

・島倉　沙代香（しまくら　さよか）
演劇部員。
オドオドとしゃべり　気が弱いため、架奈子によくいじめられている。

・済野　架奈子（すみの　かなこ）
演劇部員。
里那とは親友で、よく一緒にいる。　沙代香の性格が気に入らないらしく、事あるごとにつっかかっている。

・安田　里那（やすだ　りな）
演劇部の副部長。
おっとりとした性格で、架奈子をなだめる役をしているが　キレると怖い。


―音園学園新聞部―

・沢田　響子（さわだ　きょうこ）
新聞部の部長。ここでのうわさを記事にするため、部員を恐露屋敷に誘った。
けっこうなお嬢様で、人を脅かすのが好き。

・野国　亜矢（のぐに　あや）
新聞部員。
人と接するのが苦手なため、冷たい人に見られてしまうが　本当は優しい。

・入瀬　桜乃（いりせ　さくの）
新聞部の副部長。
明るく、ムードメーカー的な存在。


―真島・オカルト・研究会（Ｍ・Ｏ・Ｋ）―

・真島　美貴（まじま　みき）
自称、真島・オカルト・研究会の会長。
思い込みが激しく、一度思いこんだら止まらない。

・相川　翔子（あいかわ　しょうこ）
真島・オカルト・研究会の会員。
オカルトオタクではない　と言い張っているが、実はドがつくほどオカルトマニア。




うーん　みなさまはどのキャラが好きでしょうか？

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ではでは～ｗｗ